九月 24

UKダンスミュージック最前線!
NIGHT SLUGS LABEL SHOWCASE

縦横無尽にジャンルを横断するUK発レーベル、アジア初上陸の一夜

9月22日(月)、「Red Bull Music Academy」(以下RBMA)主催のイベントに、いま最も注目を集めるUKのレーベルNight Slugsが登場。アジア初となるレーベル・ショーケースが代官山「UNIT」で披露された。待望の東京初上陸とだけあって、祝日前夜のフロアには期待に胸を躍らせた人々が続々と集結。いま、現在進行形の音楽が生み出される瞬間を体感する興奮の一夜となった。

 

 

L-vis1990とBok Bokが主宰するNight Slugsとは、6年前のパーティからスタートした音楽レーベル。当時、自分たちの音楽がどのシーンにも属しきらないと感じた2人が自ら手がけたパーティには、ダブステップのシーンをアップデートし続けるHyperdubの主宰Kode9、Ikonica、Joy Orbison、そして、この秋10月12日(日)から東京で始まるRBMAで来日が決定しているBen UFOなど、それぞれのシーンを牽引する豪華ゲストを招へい。革新的な音楽ビジョンを追求したジャンルレスかつ自由でカッティングエッジな雰囲気は、瞬時に時代の欲求と呼応し、いつしか若き才能にあふれるアーティストが名を連ねるようになる。2010年にレーベルをローンチ以来、今回も来日したGirl Unitのほか、Mosca、Jam Cityなど時代の一歩先を担う独創的な新人アーティストを世に送り出していった。

 

多種多様なジャンルがものすごいスピードで吸収・消費されていく現代のシーンにおいて、Night Slugsのリアクションはクールで常に先陣を切っている。UK発のグライムを継承しているようでいながら、ヒップホップ、テクノ、R&B、ファンクなどを縦横無尽にまたぎ、あらゆる音楽ジャンルを彼らのスタイルに昇華していく。

 

当日、Night Slugsが生んだ奇才のひとりGirl Unitは、グライムやR&Bのトラックを多彩に扱いながら彼らしいクールなビートを刻み、フロアをNight Slugs特有の空気に包み込んでいった。続くBok Bokでは、ノイジーなハイハットから艶のあるメロディラインまでを多彩につなぎ、彼独自の先進的なビートを交えていく巧みなプレイでフロアは絶好調に。L-Vis1990は登場するや否や一気にビートを加速。多様な音楽ジャンルを感じさせつつも、どんどんと余計な音を削ぎ落としていく先鋭的なサウンドに、フロアは興奮の渦へと導かれていった。彼らのスタイリッシュな風貌と加味して、VJユニットBACONによるビジュアルが更に世界観を構築。インターネット・カルチャーの影響を色濃く受けるBACONのVJには、あらゆる要素をミックスしていくNight Slugsの自由さに似たフィーリングを感じさせるものがあった。

 

 

フィニッシュを飾ったのはBok BokとL-Vis1990とGirl Unitの3名によるB2B。歓声に呼応するように彼らのテンションもヒートアップし、アンコールが鳴り止んだのはなんと終了予定から1時間半後のことだった。UKから始まった新たなシーンの波をリアルに体感させてくれたNight Slugs。彼らの進化はとどまることを知らない。

 

Text by Arina Tsukada